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2006年03月19日

ビッチの最期




今、安らかにまるで微笑むような顔のビッチを眺めながら書いています。

ビッチが病院から我が家に戻ってきて、旅立つまでの5時間。

何があったのか・・・お伝えしたいのです。

最期まで一生懸命に生きようとしたビッチの辛く壮絶な最期を・・・。





3月18日 朝10時、元気にシッポを振ってくれる事を期待して病院へ。

「コチラヘ・・」と案内された先には、無機質なステンレスの檻に入れられたビッチ。
その姿は、別犬の様に生気のない目でふらふらしていました。

見た瞬間から涙があふれ、抱きしめて名前を連呼します。

先生は「重篤な腎不全状態です。さっき吐血しました。容態は昨日より悪い。」と。

誰が見ても死が近いことは明らかで、すぐにでも連れて帰ろうとしました。

私達が口を開く前に、点滴を始めたビッチの表情が…変わったのです。
いつもの強気なまなざしのビッチに。

・・・このまま点滴をして少しでも良くなるなら・・・。

「点滴をしてデータは少しですが、改善が見られます。
犬の事だけを思えば、点滴をして辛い症状を取ってあげるのが良いのでは・・・。」
先生の言葉を頼りに15時まで預けました。

身を切られるような4時間余を過ごし、再び病院へ。
迎えたビッチを見て愕然としました。
朝の生気のない表情のビッチに戻っていたからです。
4時間も預けた事を、激しく後悔しました。

連れて帰ったビッチは、半分意識朦朧とした状態で、
自力で立っているのがやっと。

「ビッチ、もういいよ。抱っこしてあげるから
 ねんねしなさい。」と声をかける私達。

出るものもないのに尿意と吐き気がある度に、
抱っこの腕からもがき出て、トイレシートまでふらふら歩く。
そして1滴2滴の尿を搾り出し、唾液を戻すビッチ。

こんなにつらい状況の時でさえ、躾を守る良い子のビッチ。
その姿は懸命に、生きよう、生きたい!と訴えているかのようです。

もう悲しみと愛おしさで涙は抑えられません。

こんな状態は2時間位続きました。

やっと疲れたのか横になったビッチに、大好きな添い寝をしてやります。

MEGの肩や上腕を枕に、スースーと寝息が聞こえます。
時々、かすかな「クゥ〜ン」という声も。
それは元気な頃となんら変わらない光景。
このまま一眠りしたら、元気に「ワン!」って言いそうだと錯覚するくらいの・・・。

つかの間とわかっていたけれども、ビッチの匂い・息遣いを幸せに感じました。

1時間位経ったところで、呼吸が弱くなった事に気づき、添い寝をやめて顔を見ます。

声をかけると、表情は変わりませんが、
シッポや足を動かそうとする反応はありました。

そして・・・まるで走っているような手足の動きが出てきました。
・・・ドッグランを走っているようです・・・。
その運動は1時間くらい続いたでしょうか。

走っているような手足の運動が、突然、
全身性の大きなビクンビクンした痙攣に変わりました。

・・・もう長くはない・・抱っこしてあげなければ・・・。
抱き上げても身体には力なく、ぐったりとしていました。

いったん抱っこしたMEGでしたが、トイレへ行きたくなって下ろしました。
部屋を出ようとした私の背中に
「クゥ〜ン! フゥ〜ン!」としっかりした切ない甘える声。

・・・抱っこをやめないで!って言ってるの?・・・

あわててトイレを済ませて、再び痙攣の続くビッチを抱き上げました。
まもなくビッチはMEGの顔を見るように、
グイッッと顔を上げたと思ったら
力強く「ワンッ! アンッ!」と2回鳴きました。

こんなぐったりした身体のどこに、
そんな力が残っていたのかと思うくらいの大きな声で。

驚いている間に、2・3回痙攣したと思ったら・・・
急にガクンとビッチの身体が折れました。

・・・力尽きたのです。
MEGに抱っこされながら、ビッチは旅立っていきました。



この最期の言葉(鳴声)の意味は、何だったのでしょうか?


家に連れ帰って2時間。
ビッチの辛そうな状態を見たら、「安楽死」が頭をよぎりました。

・・・この辛さが続くなら、病院へ戻って楽にしてもらった方がいいのかも・・・

しかし、ビッチから伝わってくるのは「生きたい」という必死の思いと
「生きる事をあきらめない」姿。

覚悟を決めて、ビッチと過ごした5時間。
ビッチはかなり苦しかったろうと思うし、見ている私達も辛い時間でした。

でも、途中であきらめて『安楽死』を選んでいたら、
ビッチの最期の言葉も聞けなかったと思うと、
これで良かったのかなと納得しています。


1年2ヶ月を一生懸命 生きたビッチ。
いっぱいの愛情と幸せと癒しをありがとう。

君が望むだけの愛情を、私達があげる事ができたのか
疑問は残るけど、
唯一無二の存在として愛していた事はわかってくれてるよね?


『虹の橋』でチャンプと一緒に待っててね!









ビッチが旅立って、1年経つか経たないか頃
本屋さんでこんな本を見つけました。



『イヌココロ 〜だいすきなあなたに伝えたいこと』
  ごとう やすゆき著  幻冬舎


内容は『犬の十戒』みたいなものですが、
主人公の犬の飼い主に対する気持ちを、綴られているものです。
出会いから別れた後の事まで・・・。


この手の本は書店でペラペラとめくるだけで、いつもなら買わないのですが・・・
最後の方を読んで思わず涙が出そうになってしまいました。

この1年、ビッチの最期の声がずっと気になっていました。

ホントウハ ナニヲ イイタカッタノ・・・?

でも、この本を読んですごく救われた気になりました。
1年間引きずり続けた悲しみが、消えたというか。

主人公の犬の気持ちは、まるで人間みたいに語られています。
犬を擬人化することに疑問や否定感をお持ちの方は、
好きにはなれないかもしれません。

でも、同じ悲しみを体験された方には、ちょっとおすすめです。


・・・ついでに。
私達には残念ながら、人間の子供がおりません。
なので、まるでわが子のようにU^エ^U達と暮らしています。

以前、様々な方々のブログのコメントに
「…わが子のような存在で・・・云々」と書き込んだ所
『大切な家族だけども子供ではない』と切り返された事があり、軽くショックを受けた事もありました。

その方も人間の子供がいらっしゃらなかった様なので、
ついつい私と同じ感覚でいるもんだと思ってしまった私が
イケナカッタのですが・・・。

同じく犬と暮らしていても、『犬』に対するスタンスは様々で、
気をつけなければ・・・と反省しました。

『犬と暮らす』 『犬を飼う』・・・いろいろありますね。

ニックネーム MEG at 19:58| 2006年3月 ビッチの最期 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする